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マンション規模別に見る大規模修繕の費用事例

ここでは、大規模修繕はどのような手順で行われるのか、マンションの規模別の費用や事例を紹介しています。

マンション大規模修繕の費用と注意点

マンションの大規模修繕を行う場合、マンションの規模に比例して総工費も高額になっていきます。大規模マンションの場合は、工事範囲が広く工期も長くなるので総費用が高くなるのは当然なのですが、実は1戸あたりの単価に換算すると小規模マンションよりも低くなるのです。

大規模マンションの1戸あたりの単価は60~90万円、中規模マンションは65~100万円、小規模マンションの場合は70~120万円くらいが目安になります。小規模マンションの方が安いようなイメージがありますが、工事の基本部分は同じなので、戸数が多い大規模マンションの方が、スケールメリットによってコスパが高くなるのです。また、小規模マンションの場合は1戸の影響が大きくなるので、綿密な長期修繕計画を立てておかないと、資金不足が起きる可能性も高くなるので注意が必要です。

規模による施工内容の違い

マンションの大規模修繕の施工手順は、大まかな部分ではマンションの規模による違いはほとんどないと考えてよいでしょう。

修繕工事の流れとしては、仮設・足場工事から始まり下地補修工事、シーリング工事をしてベースを固めた後に、外壁塗装や鉄部塗装を行い、最後に防水工事といった工程が主になります。とは言っても、細かな部分においてはやはり違いも出てきます。そもそも足場の組み方が規模によって変わってくる上に、大規模マンションは共用スペースにおいてより手間がかかります。小規模マンションでは同時並行してできた作業も、大規模マンションではできないなど、施工に関わる部分の影響は大きいようです。

表面的な施工内容を比べるだけではわかりにくいのですが、マンションの規模に応じたノウハウや工法など、見えない部分に違いがあることを知っておかなければなりません。

ここでは小規模マンション、中規模マンション、大規模マンションと分けて、それぞれを得意とする工事業者の施工方法や手順を紹介しています。大規模修繕を行う際に発生しやすいトラブル事例と対策方法についても解説しているので、参考にしていただければ幸いです。

マンションの建て替えの事例

ここでマンションの建て替えの事例についてお話ししていきます。中古のマンションを購入した場合、建て替えをしたほうがいいのか、大規模修繕をしたほうがいいのかという部分は悩むところです。実際のところ、どのぐらいのマンションが建て替えを行なっているのでしょうか。

実は、マンションの建て替えが実施されたのは230件程度しかないといわれています。この情報では、あまりぴんと来ない方もいると思われますが、日本のマンションの棟数は12万棟以上といわれているのであまり行なわれていないということが分かります。全体の0.19 %ほどとなっているので、建て替えされているマンションの数は少ないのです。

建て替えが実施されない理由

上記の、建て替えされた件数を見ると、なぜ建て替えが実施されないのか気になりませんか?建て替えされないマンションの理由についてみていきましょう。

マンションの建て替えをするには、法律に基づいた判断をします。それが区分所有法です。マンションの建て替えをするには、住んでいる方の4/5以上の同意が必要となります。マンションの戸の数が多ければ多いほど、それは難しくなっていきます。100戸あれば80戸、200戸あれば160戸の賛成が必要です。

現在住んでいるところから、引っ越しや移転先をしなければいけないので、不満を抱える人が多くなってくるのです。マンションに住んでいる方の中には、高齢者の方もいるので2回も引っ越し作業をしなければならなくなると、労力もかかり反対する方が多いのも現状です。また、高齢者の方だけでなく、仕事や子育てが忙しい方にとっても、引っ越しの作業は大変ですよね。

その他、それに伴ってマンションの建て替えには、費用の負担が大きいことも最大のデメリットとなります。住民の高齢化が進んでいると、費用を出せない方が多くなるので、マンションの建て替えは想像以上に難しい問題となるのです。

建て替え以外の方法

マンションの建て替えができない場合は、他にどのような方法があるのでしょうか。ここでは、建て替え以外の方法についてみていきましょう。

マンションの建て替えができないときは、区分所有を解散し売却をする方法もあります。しかし、この方法を行なうには、マンションが条件をクリアしていなければいけません。区分所有解散や売却ができるマンションの条件は、立地の良い都心に建っていること、敷地が広土地の権利が大きいこと、100戸の前後であることなどが挙げられます。この場合でも、住人の方の同意を得なければいけないため、難しいことが多いようです。

その他の方法としては、マンションの大規模修繕を行なうことです。マンションの大きさによって施行内容が変わってくるので、資金計画を立てていきながら修繕していきましょう。建て替えや区分所有の売却方法に比べ、問題の解決につながることもあるので検討してみることをおすすめいたします。

専門業者にサポートしてもらう

どうしても、マンション建て替えを検討したいという方は、専門業者にサポートしてもらうことも一つの方法です。ここでは、専門業者に関する支援内容について紹介します。

マンションの建て替えをする際には、さまざまな問題に直面します。専門業者の方は、日本でも事例の少ない建て替えに関する情報を発信しています。そのため、過去の事例を参考に、豊富な知識で悩んでいる方をサポートする活動をしています。建て替えをするときに必要な、知識を身につけるために、勉強会や講座を開くこともあるので、参加してみるとタメになる情報が聞けます。また、資金計画も重要な問題となるので、建て替えの事例をみていきながら説明していきます。

マンションの建て替えをするときは、住人の意見を聞くことも大切なので、アンケートやワークショップなどの活動を行ない、不安なことや不満点を解消するサポートもしていきます。住人の方の意見を聞き入れ、解決方法を考えていきます。マンションは建て替え・修繕などで、維持していくことができますが、どちらで進めていくことがいいのか、詳しい説明やそれぞれの気になる費用の目安もプロの方に相談することができます。

このように、マンションの建て替えを行なうときには専門家の方へ相談することで、建て替えに関する知識や、住人の方へ合意を得るための活動などをサポートしてもらうことができます。不安な方は、マンション建て替えに関する実践講座やセミナー、イベントを行なっているので参加してみるといいでしょう。