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談合されないために

ここでは、マンション大規模修繕の談合について紹介しています。対策法も記載しているので参考にしてください。

マンションの大規模修繕を行うときは「談合」に気を付けよう

ニュースでよく取り上げられている談合。「話し合い」という意味に捉えがちですが、マンション大規模修繕に関する談合は、意味が異なります。地方自治体が建物や道路を建設する公共事業において、通常は工事費用を抑えるために、工事をしてもらう業者同士を競争させ、その中で1番安い金額を提示した業者へ依頼するといったケースがほとんどです。しかし、地方自治体が業者同士に競争させる前に、競争するはずの業者同士がお互いに手を取り合って事前に工事費用を設定。業者側が儲かるように高めの費用を設定することを談合と言います。吊り上げられてしまうと、管理会社は通常支払う必要のない金額を出さなければならなくなってしまうのです。この談合は今もなお、業者間で行われ続けています。

なぜ談合が起こるのか

談合は「必要悪」と考えている建設業界

やってはいけないことでありながら、なぜ談合はいつまでもなくならないのでしょうか。その理由の1つは工事をする施工会社がそれを悪いことだと認識していないというもの。談合を行うことによって会社が儲かるため、それをいいことだと思っているのです。施工会社からすると、談合によって一部の業者が儲かり続けるのではなく、多くの会社が儲かるため「必要悪」だと捉えている人も。業者側にとってはメリットとなる部分があるかもしれませんが、資本主義経済である日本において、入札は自由競争が原則です。また、公共事業は税金で支払われているため、結果的に私たちが支払ったお金がつり上げられているともいえる行為。事業者を決定するための進め方を今一度見直す必要があるという声が多いのが現状です。

マンション管理組合は一見客で付き合いが薄いから

マンションの屋上・外壁塗装などの大規模修繕工事は頻繁に行われることではなく、十数年に1度の周期で行われます。給排水管に関する工事は十数年どころか「1回きり」というケースも。そのため施工会社や工事業者からすると、マンション管理組合は一見客という扱いになるのです。場合によっては二度と会うことがないという場合もあり得ます。美容室やスーパー、居酒屋などの常連客がいる仕事の場合は、お客さんを大切にして、長い付き合いをしようという気持ちになる従業員が多いでしょう。それに対してマンション管理組合と施工会社の関係はどうしても付き合いが薄くなるため、顧客第一という考えになりにくいのも現実です。現代はマンションをいくつも所有している方が増え続けている傾向にあります。そのため施工会社はいくらでも設けることができると、一発勝負で対応することも多くなっているのでしょう。

タイトスケジュールで調べられないから

大規模修繕工事は非常にタイトスケジュールで実施されます。その理由は春工事・秋工事といって、着工時期と竣工時期が決まっているからです。それによって、見積書を取得してから業者を決定するまでの期間が1~2ヶ月と、どうしても短期間になってしまいます。少し高めに設定されていたとしても、それが談合によって決められたものだと調べることが難しいのです。しかし、工事費用は簡単に支払えるほど安いものではありません。少し怪しいと思ったら確認してみましょう。

管理組合の主なスケジュール

契約内容確認、総会、支払い条件決定、組合内公募、中間報告書受領、見積書チェック、後悔ヒアリング参加、理事会にて承認、工事契約、工事説明会参加、工事中、組合竣工検査、手直し工事検査、書類受託・残金支払い

春と秋じゃないとダメなの?

大規模修繕工事は春か秋に行うものと認識している方は多いのではないでしょうか。実際にマンション修繕業界において、2月頃~6月頃の春、8月頃~12月より前の秋が望ましいという昔からの固定概念があるようです。なぜ春か秋に施工されることが多いのでしようか。

春と秋に行う理由

足場によって家に泥棒が入りやすい

夏や春は長期の休みが多く、マンションに住んでいる人も帰省する人が多い。

夏は熱によって塗料が乗りづらい

夏は気温が高すぎて、外壁に塗装を塗っても乗りづらい。

マンション修繕によってエアコンが使用できないときがある

猛暑の夏場にエアコンがないと、住民にとって非常に不便。

春や夏にこだわらなくても良い?

しかし、夏の長期休みに家を留守にする方は年々減ってきていると言います。また、現在は防犯体制の整った足場もあるため、特に気にすることはありません。塗料に関しても、熱に耐えられるようなものが開発され、それが一般化しています。熱によって乗りづらくなることは今はほとんど見られないようです。エアコンも夏場のみならず9月や10月でも必要な場合はあるので、夏だからという理由にはなりません。昔と違って、今は技術が進歩しています。昔ほど春や夏にこだわる必要はないと言えるでしょう。

管理組合の味方なはずのコンサルタントも談合をしている時代

マンション大規模修繕には、管理組合と設計コンサルタント、施工会社の3つが関わります。その際に、施工会社同士が談合することはありますが、設計コンサルタントと施工会社が裏で繋がり、談合を行って工事費を吊り上げるというケースも。このように裏で談合している場合は、建設コンサルタント側で通常よりもかなり見積り額を安く設定して契約。施工会社は工事費として多額の金額を設定し、後から設計コンサルタント側に支払うといった体制をとっているのです。最近ではそのマージンの水準が上がり続けており、工事費の20%にまでのぼっていることもあるのだそう。もし修繕費が1億円だった場合、マージンが20%となると、2,000万円の損失に。管理組合はそのことを知らずに2,000万円を支払ってしまっているケースがあるということです。通常、設計コンサルタントは管理組合をサポートする味方の存在。その建設コンサルタントが裏切ってしまっては管理組合側として、今後どのような対策をとって行けばよいか課題となりそうです。

どんな対策をとればよい?

設計価格は妥当にすること

談合しているか、していないかを見極めるのは難しいもの。初めから談合させないための方法として、設計価格を妥当にすることが挙げられます。設計価格が異常に高いと、もっと安く施工しようと談合が始まりやすくなってしまうのです。もし設計価格が施工会社にとって支払っても良い価格だと判断されたときは、談合する価格の幅が少なくなるため、談合していることが発覚しやすい状況になります。もし、横並びに気づいたらそれを指摘し、その会社とは契約しないようにしましょう。談合させないためには、最初に行う価格設定を慎重に行なうことが大切です。

多くの会社に見積もってもらう

談合をさせない、もしくは談合してもわかりやすいようにするには多くの会社に見積もってもらうと良いでしょう。複数の会社に見積もってもらうと、談合で受注したいと名を上げる業者、いわゆるチャンピオンが多くなります。そうなると、談合をやったとしてもまとまりづらく決まらないという状況になることも。また、複数の業者に見積もりを出した場合、横並びがあからさまにわかるので、談合を阻止しやすくなるのです。注意点は、金額を提示するときに設定する応募要件を厳しくし過ぎないこと。適合する業者が少ないと、応募が減り談合しやすい状況を作ってしまうからです。応募要件はあらかじめよく考えて決めるようにしましょう。

怪しいと思ったら白紙に戻す

複数の会社に依頼したときに横並びになったり、怪しいと思ったときは白紙に戻しましょう。予定通りに進まずにマンションの住民に迷惑をかける、あるいはかなり話が進んでいるため断りづらいといったこともあるかもしれません。しかし、そのまま続けてしまうと何千万というお金を無駄払いしてしまうことに。後から後悔してしまわないよう、白紙に戻す覚悟を持つことが大切です。修繕工事は十数年に一度のこと。数ヶ月遅れてしまって多少の不具合や不備が生じてしまっても多額の金額を無駄にするよりは良いでしょう。移住者の方に話し、理解してもらったうえで次の予定を決めてくださいね。

まとめ:談合されないためにも多くの会社で比較を

談合されないためには、特定の会社に依頼するのではなく、できるだけ多くの会社に見積もりを取ることが大切だとわかったのではないでしょうか。複数の会社に見積りを依頼し、一定の箇所だけ見るのではなく総合的に見たうえで決めるようにしてくださいね。納得できる価格を提示した会社なら、それに見合った施工をしてくれるはずですよ。

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