ビルの購入後も、大規模修繕やリノベーションを行なうことで資産を高めることができます。ここでは、ビルのリノベーションについて解説していきます。
リノベーションは改修工事として考えるとイメージがつきやすくなります。リフォームとリノベーションは似たような意味を持ちますが、工事の規模と住まいの性能を高める目的によって違いがあります。
リフォームは修繕工事と同じで、不具合のある個所を修理することをいいます。そしてリノベーションは、革新という意味合いがあり、ビルの価値を高めていき、新しい機能性や現代的な内装に取り入れていくことで、革新的なビルへ変化をさせていくことができるのです。
ここでは、リノベーションを行なった建物の施行内容や流れについてみていきましょう。
ビルやマンションのリノベーションは長期的な計画が必要となるため、工程も多くなります。
相談する
リノベーションを行なう建物を今後どのように運用していきたいのかお話しを伺います。コンセプトやターゲットを明確にすることで、ビルの価値も高くなっていきます。
建物の状況をチェックし、リノベーションをする部分を確認します。
確認した個所の現状の状態や、リノベーションしたほうが良い個所などを報告します。
分析する
資産価値を高めるためには、どのようなリノベーションを行なっていくのか細かく分析し情報を集めていきます。
投資効果のシミュレーションしながら細かく分析した結果を、レポートにしていきます。ここのレポートでは、建物の総合診断や、建物の寿命、30年の長期修繕計画など詳しく記載していきます。
レポートを元に、資産価値を向上させていくコンセプトを提案していきます。オリジナル性のある建物に変化させていくことができます。
大規模修繕やリノベーションでかかる費用に応じて、融資先や資産計画についての相談・紹介をしていきます。
契約をする
基本設計、施行のスケジュールや資産計画ができれば契約を結びます。
建物の内装に関する細部の部分や、外装の仕様について、要望を聞いていきます。
施行・最終チェックが終わればお引渡しです。アフターフォローもしっかり行なっていきます。
ここまでが、リノベーションの大まかな流れとなります。業者によって、施行内容や流れは変わってくるので確認しましょう。
ビル経営では、立地によって空き室が目立ち賃料を低めに設定しても、借り手が見つからないことも多くビル経営する方にとっては、問題となってくる部分です。ビルの空き室対策には、賢くリノベーションを行なうことで空き室の改善をすることができます。ここでは、ビルを住まいとして利用するリノベーションするメリットについてみていきましょう。
ビルは、住宅とは違いさまざまな人が利用することから構造も頑丈にできています。耐震性にも優れているため、住まいとして安心して暮らすことができます。
ビル内の内装は、広々とした空間の場所が多くあります。また、何もない状態から設計することができる自由度の高さもメリットとなる部分です。開放的な住まいを作り上げることができます。
住まいを目的として作られていないので、お風呂やキッチンの水回り部分を設置するのに大がかりなリノベーションを行なう必要があります。排水管の設置や、電気配線もしっかり考慮していかなければいけません。水回りの設置の際は、換気もしっかり行なえる環境であるか確認しましょう。
ビルを住居として工事するには、通常の工事とは異なります。お風呂やキッチンの水回りの設置に伴って排水管の設置もしていかなければなりません。水まわりの設置は350万程度とみておくといいでしょう。そして、住居として快適に過ごすためのリビングや寝室、玄関も考えていく必要があるため、工事費用は1200万ほどかかります。
それ以外にも、設計費・手数料・諸費用などを考えていく必要があります。平均で2000~3000万円ですが、大きさやビルの設備、オーダーによって変わってきます。
ここでは、リノベーションを行なうときの見積りのポイントについてみていきましょう。
リノベーションを行なうときに必須となることです。建物の状態をしっかり把握しておかなければいけないので現地の調査は絶対にしてもらうようにしましょう。そのあとで、修繕や、リフォームする個所を考えていきます。
竣工図書や間取り図面を持参することで、業者とのリノベーションについての話し合いをスムーズに行うことができます。建物のフロア寸法や床面積を知ることができるので、役に立ちます。
見積りの依頼は、一つの業者だけではなく複数の会社へいくようにしてください。会社によっても、ビルやマンション、一戸建て住宅とさまざまなタイプがあるので、ビルのリフォーム、リノベーションを得意としている会社を選ぶようにしましょう。