国土交通省のガイドラインでは、12年に1度程度の頻度でマンションの大規模修繕をするように推奨しています。そのため管理費などという名目で、修繕の費用を集めているマンションがほとんどです。しかし東京都都市整備局による2013年のマンション実態調査では、3分の1程度のマンションが修繕を行っていないと報告されています。
もちろん工事を行えば、工事期間中断水などのリスクも出てきます。しかし大規模修繕を行わないことは、断水以上に大きなリスクがあるのです。
大規模修繕を行わない場合、様々なリスクや問題が発生します。しっかり問題を確認して、大規模修繕に当たってくださいね。
マンションだけでなく、どのような建造物であっても経年劣化が起こります。コンクリートや塗装が剥がれることで、雨漏りの確率がアップする恐れがあるでしょう。雨漏りが起これば、マンションを支えている鉄筋が錆びてしまいます。
そうなればマンションの強度が低下し、安全性を損なうリスクが出てきます。地震などの災害にも弱くなるため、住人の安全性を守ることもできなくなります。
さらに経年劣化によって、マンションの外壁が崩れる可能性があります。外壁が崩れることで最悪の場合、通行人を傷つける可能性があるでしょう。またベランダの劣化があれば、転落などの事故も起きかねません。そうなれば生命を脅かす可能性もあるため注意してください。
また、必要な修繕を行わずにこれらの事故を起こしてしまうと、管理組合の責任が問われてしまいます。その結果、損害賠償請求もされかねません。
マンションは生活を営むための大切な空間です。しかし修繕をしなければ雨漏りや排水口の詰まり、汚水の逆流などが起きかねません。そうなれば快適な生活を送ることは難しくなります。
当然大規模修繕を行っていない期間が長いと、その分だけ工事が長引くことも考えられます。ですので、早めにかつ細目に修繕を行うことが大切です。
マンションの大規模修繕を行わないと、マンションの売値にも影響を及ぼすばかりか、損害賠償請求や最悪の場合死亡事故等にまで発展します。そのためマンションを将来的に売却しようと考えている人にとっては、資産価値を下げることに繋がってしまいます。
また、マンションのトラブルをそのまま放置してしまうと、状態が悪化し大規模な工事が必要になってしまいます。さらに、住環境が悪化するために住人が引っ越しを行いだすパターンも考えられ、却って金銭的にさらに負担になってしまう可能性も考えられます。
そのためトラブルを悪化させないように早めに修繕を行うようにしてください。
マンションの大規模修繕は、経年劣化を少しでも遅らせるために大切です。12年に1度程度のペースで行うようにしましょう。